福島第一原発で消火活動を懸命に行っている方々には頭が下がるとともに、皆様の無事と活動成就を願っております。
しかし記者会見で得られる情報は非常に少なく、現在緊急避難を強いられている周辺住民の方をはじめ、日本中の人が不安を抱いていると思います。
その不安は、東京電力、原子力安全保安院からの説明が極めて限定的で、1時間後の自分の運命さえ予想できないためであると思います。
知りたい情報は放射線量が何ミリシーベルトだけでは無く、今後起こりうる事態と懸案事項、現在の活動状況と問題点なのだと思います。
例えば、事故発生当初の4号機は点検中のため、全く問題がないような報道をされていました。
しかし現在は、使用済み核燃料が予断を許さない状況となっております。
これは国民には全く知らされていなかった事実でした。
事故発生当初に知らされても住民や国民は何も出来ませんでしたが、冷却ポンプがうまく作動しない事を考えれば、2、3日中に発生する事故である事は十分想定できたと思います。
語弊があるかもしれませんが、「大丈夫、大丈夫」と危険性を隠し続けて、突然「今から外に出るな!!」では、いくら温厚な福島の人でも、穏やかな気持ちではいられないと思います。
恐らく東京電力・保安院は住民のパニックを恐れて情報を隠していたのだと思いますが、その対応は社会勉強が足りない人の対応と言わざるを得ない。
むしろ正確でムダの無い情報を全て共有する事で、信頼が生まれ、パニックを回避できます。
すでに国内でもチェーンメールが出回ったり、フィリピンでもデマによる混乱が起きていますが、これは情報が正確でなかったり、少なすぎたりするためです。
混乱が生じてからの情報公開の方が、むしろ被害や労力がひどくなります。
事前に情報を共有しておく事で、心の準備と避難用具の備えの両方を、住民が実施できるはずです。
またこれに対する政府の対応も少しひどい。
対策本部を東京電力内に移動した事はまだ我慢するとしても、国のトップがまだ事故状況も安全対策も確立していない段階で視察と言うのはかなり問題があると思います。
もし現場から出てくる生のデータと、作業員の報告のみで状況を把握できる程原子力に詳しい方達なら良いのですが、そうでない場合にいちいち首を突っ込むのは邪魔としか言いようが無いと思います。
国のトップなら、少々情報に遅れはあっても官邸で待ち構えているべきでしょう。
この1週間で、今年1年分の事件が起きている気がします。
東日本大震災、福島第一原発事故、長野・静岡で震度6強、霧島での新たな噴火、鳥インフルエンザ千葉へ拡大、株価1000円以上の暴落、1ドル79円台への高騰、石油価格の国際的な高騰、・・・。
あと、今後の復興支援方法の検討、夏に向けての慢性的な電力不足、予算関連法案の国会対応、小沢一郎さんの裁判の件等、どれも対応の遅れが許されない重大課題ばかりです。
その中でも、枝野官房長官は自らの専門外ながらも不眠不休で原発対応に取り組み、一刻も早い収束を願っている事と思います。
見習えとは言えませんが、少なくても取り組んでいる姿勢を示してほしいです。
それから、すでに時期を逃している気がしますが、国内向けの演説だけではなく、海外に向けた演説も必要でしょう。
海外からは多数の支援表明を受け、実際に救助隊等も来日しています(情報の少なさに怒って帰った方もいるみたいですが)。
正式には事態が収束してからですが、いつになるかめどが立たないので、地震後1週間の時には国内向け、海外向けの演説を別々に行うべきだと思います。
また、その演説には世界が注目している原発対応にもふれるべきでしょう。
日本で一日中ニュースを見ても事態がどうなるか分からないのですが、情報の限られた海外ではもっと不安だと思います。
もちろん国内ではチェルノブイリ型とは異なる事故だと報道されてますが、専門家でもない海外の方にどれほど伝わっているのかは疑問です。
感謝の演説とともに安心を与える説明を海外に向けて行い、各国大使には外務副大臣が説明におもむくのがベストだと思います。
話は変わりますが、今回の東京電力・保安院の対応が、入門したての力士が無くなってからの一連の相撲協会の対応と重なって見えました。
まったく私の偏った見方ですが、どちらも「日本において、唯一孤高の存在」とでも語っているようなプライド意識が見え隠れします。
どちらも唯一であるかも知れませんが、孤高であるかどうかはそれを見守る人たちが決める事。
まちの小さな会社でも、素晴らしい姿勢の会社はたくさんありますし、大企業でも問題の多そうな所はあります。
本当の一流と呼ばれる企業を見習った様な謙虚な気持ちで、今後の対応をしてほしいと思います。
by iso2009
東京電力と相撲協会の会見が似…